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DIVXの新卒研修って何をやっているの?


目次[非表示]

  1. 1.はじめに
  2. 2.1995年にタイムスリップ
  3. 3.時系列の課題の意味
  4. 4.研修で得られるもの

はじめに

こちらの記事はDIVXアドベントカレンダー2023の1日目の記事です。
初日となる今日は、DIVXのCTOを務めております私、田島からお届けいたします。
DIVXでは新卒向けの技術研修があります。どんな研修なのかを説明する前に、まずは下記をご覧ください。

はじめに

あなたは4年制の大学卒業後、新卒でとある会社に就職しました。就職活動中はさまざまな会社に応募し、誰もが知っている大手からも内定をもらう事ができました。

しかしどういうわけか、社会人初日となる今日、誰も聞いたこともないとある会社のオフィスにいます。社名は「株式会社divoogle」で社長と社員は新卒のあなたしかいません。普通の人なら、先行きが不安になって大手に就職しなかった事を後悔しているかもしれません。

ですが、あなたは予想がつかない未来にワクワクしています。インターネットがもたらす可能性の話を面接で社長から聞いたその日のうちに、全ての内定を辞退しました。親はいまだに納得していませんが、あなたはこの選択が正しかったと誰もが認めるようになる未来を何の根拠もなく確信しています。

社長と一緒に新しい時代を作っていくために、あなたはどんな無理難題にも応えていこうと強く心に決めたのです。

1995年

インターネット時代の幕開けです。社長はあなたにホームページを作れと依頼してきました。社長はいつも無理難題を言ってきますが、いつものことです。

ホームページとは、ブラウザというものを使ってみられる最先端の文書らしいです。ただの文書ではなく、画像をのせたり、動きをつけられたり、他のドキュメントへの導線を持たせられるのが特徴です。

説明としてはわかりましたが、いまいちイメージがわきません。あなたが戸惑っていると、社長は「こんな事ができるらしい」と参考になりそうなホームページをみせてくれました。いつも無理難題をいってくる社長ですが、こういうところは優しいんだよなあとアナタはホッコリしました。

どうやらレンタルサーバというものを契約すると、ホームページが作れるらしいです。契約を済ませて、FTPアカウント情報というものをもらいました。

以上です。

1995年にタイムスリップ

突然何がはじまったのか?と戸惑った方がいるかもしれませんが、これこそが新卒研修の課題です。架空の会社のエンジニアになりきって、Webサイトを完成させてもらいます。

1995年当時の技術を使うべしという条件があるので、Webサイト作成にあたってまだ一般的ではなかったJavaScriptやCSSは使ってはいけません。テキストの文字コードが無意識でUTF-8みたいな時代ではないので、そのあたりにも気を使わないとWebサイトが文字化けしてしまいます。

また、全年代通して開発エディターはVimのみ使用可能で、ファイルのアップロードはFTPコマンドのみです。Telnetを利用したファイル転送も体験してもらいます。これも当時の時代背景を考慮した縛りの一つです(全年代通してVimは私の思想が強めに入ってますが…)。

加えて、これが一番難しいのですが、社長がいつまでに何を求めているのか?もヒアリングしつつ提案をしなければなりません。仕様の文章が過不足なく問題文とともに提出されて、「この通り作ってください!」という課題ではないのです。「技術的にどうやって実現すればいいんだろう?」だけでも最初は難しいと思いますが、技術にどうやって以前に「何を作るのか?」から主体的に社長とコミュニケーションをとって、合意形成していかなければなりません。

ちなみに、社長役は「ITのことなど何も知らん」っていう体で私がつとめています。

時系列の課題の意味

このような感じで96年、97年、98年、99年…とそれぞれの時代のニーズや技術を駆使して、課題を解決していきます。この研修のポイントは、課題の出題が時系列になっていることです。

この研修カリキュラムは「おじさん世代のエンジニアって何でも対応できる人多いよね」という雑談がキッカケとなっています。私は今年で40歳。あんまり認めたくはないですがそういう世代です。その世代の人が未知の問題でも適切に解決していけるのは、原理原則をおさえているからだという考えにいたりました。

そして、原理原則をおさえられている理由を深掘りしていった結果、「インターネットの歴史を時系列で過ごしてきたから」という結論に達しました。そこから「インターネットの歴史を駆け抜ける」という研修のキャッチコピーが爆誕し、時系列で技術的課題を解決していく研修の具体に落とし込まれていきました。

ここで、実際の研修の中でどのような失敗があるかみたいなエピソードを共有したいのですが、あんまり詳細に書くとこれから研修を受ける人が面白くなくなってしまうと思うので、あえて詳しく書かない事にします。興味のある方は、是非DIVXへの入社を検討してみてください。

研修で得られるもの

では、「この研修によって結果的に何が得られるのか?」なんですが、色々あります。技術面においては、昔は意識しなければならない事がたくさんあったけど、現代でもなおそれは裏側で活躍していて、重要だと知る事です。それによってDIVXのワークルールでもある、横着してはいけないの片鱗にふれる事になります。

しかし、個人的にこの研修を通して一番伝わってほしい事は「仕事においては色々足りてないという感覚の中で成果を出さなければならない 」という事です。

エンジニアをやっていると、熟練の経験者であってもスキルや知識が足りているという事はありませんし、今までやった事がない事をやらなければならない事は日常茶飯事です。加えて、開発環境だったりチームの人員、あるいはプロジェクトの納期に至るまで「こんなんじゃできないじゃん」って思ってしまうような状況にしばしば直面します。しかし、自分が思ったその感覚に反して、何故か結果的にうまく事を運んでしまう人がいる事に気づいていきます。

そういった人たちは、自分よりスキルや知識が優れているのでしょうか?一部、そういった要素は存在するかもしれません。ただ、現実の複雑な問題の前では、それらのパラメータはほんの僅かな違いで、問題解決に寄与する要素ではないように思えます。彼らは直感的な「こんなんじゃできないじゃん」で立ち止まらずに、「何か解決する方法はないだろうか?」と向き合う姿勢で、やるべき事をやり続けているのだと思います。

新卒の方は、知識・スキル・経験の足りてなさ度合いでいえば一番足りてない方達かもしれません。しかし、前述の通り、たとえ熟練の経験者であっても足りないところがたくさんある中で、成果を出しています。「今の自分には知識や経験がないのでできなくて当然」という考えをもたずに、今の自分を受け入れ、その上で成果を出そうという気持ちで仕事に取り組み続けていただければと思います。


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