2025年10月9日 11時00分 株式会社divx
2021年に創業しAIを活用したサービス開発を通じて企業や公共機関のDX推進を支援する株式会社divx(本社:東京都港区、代表取締役社長:物部 英嗣、以下「DIVX」 )は、2025年8月にOpenAI社がリリースしたオープンウェイト大規模言語モデル 「gpt-oss(120B/20B)」 に対応した、閉域/エアギャップ向けプロダクト 「DIVX Local LLM (https://www.divx.co.jp/lp/divx-local-llm)」の提供を2025年10月9日より開始しました。
大規模言語モデル(Large Language Models、LLM)とは、膨大なテキストデータと高度なディープラーニング技術で構築された、自然言語処理に特化したAIモデルです。人間が使う自然な文章を理解する高度な読解力があり、文脈に沿った自然な回答や文章の要約、翻訳、感情分析など、さまざまなタスクに対応することが可能です。
「DIVX Local LLM」は、従来はクラウドや高価なGPUサーバでの大規模な計算量・データ量・モデルパラメータ数の処理を前提とした大規模言語モデルを、AIの量子化(重み・演算の低ビット化)によりAIモデルの実行にかかる負荷を軽減することによって、ハイエンドPC/ワークステーションでも稼働可能にしました。クラウドに依存せず自社ネットワーク内でAI基盤を安全かつ短期間に立ち上げられます。
さらに、2025年10月2日に大型アップデートしたAI共創開発プラットフォーム「DIVX GAI v2」と連携することで、権限設定・監査ログを1つの画面(Admin UI)で一元管理できます。
なお、DIVX は2025年10月22日〜24日に幕張メッセで開催される「Japan IT Week 秋」(ブース番号:A29-35)に出展し、量子化モデル×RAG×監査ログを用いた実機でのプロダクトデモを初公開します。
sales@divx.co.jp
近年、生成AIの業務利用は広がる一方で、クラウドに出せない企業の機密情報(個人情報・図面・技術データなど)の取り扱いや、閉域(専用回線など外部から隔離された環境)/エアギャップ(インターネットから完全に切り離した環境)などのネットワーク要件、さらに高価なGPUサーバの調達・運用コストが、生成AI導入のボトルネックになっていました。
とりわけ公共機関のほか、金融・製造など高いガバナンス水準を求められる業界では、クラウド利用に関する規制が多く、AI導入の初期負担が大きくなっていました。
DIVXはこうした現場の声に応え、量子化(重み・演算の低ビット化により、AIモデルを軽量化させること)により、クラウド環境に依存せずとも自社のハイエンドPC/ワークステーションで大規模言語モデルを稼働できる基盤「DIVX Local LLM」の提供を開始しました。これにより、従来の導入方法より短期間かつコスト含めた幅広い要件に対応可能なPoCの立ち上げを可能にしました。
「DIVX Local LLM」は、“ただローカル環境で動作する”だけで終わらせないことが特長です。PoCから実運用までを見据え、生成AI導入の設計と運用の両面を支援します。
量子化対応:要件に応じた最適なハードウェア構成でPoCを実現
量子化により、精度・速度・コストのバランスを貴社の要件に合わせて調整可能。高価なGPUサーバが必須だった大規模言語モデルを、自社のハイエンドPC/ワークステーションで稼働させます。
閉域運用を標準設計:セキュリティ要件を前提に構築
閉域/エアギャップでの運用を想定したリファレンス構成・展開スクリプト・運用テンプレートを同梱。実運用の抜け漏れを抑えます。
一気通貫の運用:必要に応じて「DIVX GAI v2」と統合、SaaS/オンプレ両対応
「DIVX Local LLM」を「DIVX GAI v2」※と連携し、出力ガードレール・監査ログを1つの画面(Admin UI)で一元管理。お客様のポリシーに合わせてSaaS/オンプレのいずれにも対応し、PoCから本番運用までの再現性を高めます。
※関連リリース:DIVX、「DIVX GAI v2」を発表──新管理画面でAI運用を一元化、Japan IT Week【秋】で初デモを公開(https://www.divx.co.jp/4643012)
製品名:DIVX Local LLM
提供形態:オンプレ/閉域向けリファレンス構成(AI共創開発プラットフォーム「DIVX GAI v2」との連携が可能)
提供開始:2025年10月9日
価格:開発規模とセキュリティ要件に応じて、ライセンス費用と初期セットアップ費用を個別にご提示します
Japan IT Week【秋】「Japan DX Week」のDIVXブース(会場:幕張メッセ/ブース番号:A29-35)で、「DIVX Local LLM」のプロダクトデモを実施します。
以下のポイントをご来場者様に体験いただけます。
実機稼働デモ:ハイエンドPC/ワークステーション上での gpt-ossの動作を確認いただけます
閉域/エアギャップの標準構成:ネットワーク/権限/ログの全体像をご紹介します
運用UI体験:「DIVX GAI v2」で 評価・権限・監査 を一元管理する画面操作を体験いただけます
速度・体感比較:閉域/エアギャップ上での大規模言語モデルの処理速度や応答の質を、クラウド上の大規模言語モデルと比較しご紹介します
株式会社divx R&D部部長 大金 翔吾(おおがね しょうご):
DIVX Local LLMは、オンプレミス環境におけるセキュアな動作を保証し、各社の厳格なセキュリティ要件にも柔軟に対応可能であることを特長としています。
従来のネットワークを介した生成AIの利用を妨げるものではなく、DIVX GAI v2(Admin UI)と連携させることで、用途に応じて両立させる運用も実現できます。
さらに、業務要件に応じたモデル最適化を、量子化やファインチューニングなど多様なアプローチにより実施可能であり、最適な構成の構築が可能です。
DIVX Local LLMは、生成AIを業務に取り入れるための選択肢を拡張し、柔軟かつセキュアなAIオーケストレーション環境の構築に大きく貢献すると考えています。
gpt-ossに加えて他のオープンウェイト大規模言語モデルへの対応を順次拡大し、用途別に最適なモデル選定・運用ができる体制を整えます。あわせてマルチノード/クラスタ構成を拡張し、より大規模かつ止まりにくい運用を実現します。さらに、閉域運用における可観測性と安定性の強化を進めてまいります。
まずはJapan IT Week 秋の会場で、最新ロードマップとあわせてご確認ください。
展示会名:Japan IT Week【秋】
会期:2025年10月22日(水)~24日(金)10:00~17:00
会場:幕張メッセ(千葉市美浜区中瀬2-1)
出展ゾーン:「Japan DX Week」
入場料:無料(事前の来場登録が必要)
来場事前登録URL:https://www.japan-it.jp/autumn/ja-jp/register.html?code=1496653129754463-P14
ブース番号:A29-35