
AI×開発の新常識を学ぶ『Claude CodeによるAI駆動開発入門』書評
AIをどう開発に取り入れれば効率が上がるのかわからない、ClaudeCodeの導入判断に迷う、使ってみたが思うほど開発効率が上がらずナレッジがたまらない・・・。
こんな悩みはありませんか?
『Claude CodeによるAI駆動開発入門』は、LLMの特性を踏まえたうえでClaudeCodeの力を最大限に引き出すためのノウハウや実務レベルの開発手順を体系的に学べる一冊です。
この書籍を読み終える頃には、ClaudeCodeを武器に開発を加速させるイメージが掴めるでしょう。
本記事では僭越ながら『Claude CodeによるAI駆動開発入門』書評として、書籍から得られた学びをお伝えしていきます。
『Claude CodeによるAI駆動開発入門』 概要
本書の概要
『Claude CodeによるAI駆動開発入門』は、2025年に登場したAIエージェントツール Claude Code を使った「AI駆動開発」の考え方と実践を、環境構築から丁寧に導いてくれる入門書です。
従来のエディタ中心の開発スタイルと異なり、ターミナル上でLLM(大規模言語モデル)を使ってコード生成や構成管理を行う新手法を取り扱っています。
著者・出版情報
Claude CodeによるAI駆動開発入門

著者 平川知秀 著
出版社 技術評論社
ジャンル プログラミング・システム開発 > 機械学習・AI・データ分析
発売日 2025.12.5
価格 3,080円(本体2,800円+税10%)
著者プロフィール ※書籍より抜粋
株式会社en-gine(エンジン)代表。WebシステムやIoTを使った業務改善などを専門とするエンジニアでもある。
現在はAIと人間の共働による「AI駆動開発(AI-Driven Development)」の普及を目指し、AIエージェント技術を取り入れた次世代開発プロセスを探求している。
おすすめしたい対象読者
書籍の中では対象読者として下記を挙げています。
AI駆動開発に興味があるが、実際に使ったことがない開発者
「Claude Codeで何ができるのか」を知りたいエンジニア
社内システムなどをClaude Codeで作ってみたい非エンジニア
「非エンジニア」も対象としているところがポイントで、AI駆動開発はエンジニアだけの専門領域ではなくなりつつあることを物語っているように感じます。Webエンジニアはもちろん、生成AIを業務に活用したい意欲のある非エンジニア(ビジネスパーソン)も対象読者として想定されているようです。
ハンズオンの箇所は開発経験があると理解が早いですが、図入りで基礎的な解説もあり、初心者の方も構えず取り組みやすいです。
かといって初歩的な内容のみにとどまるわけではなく、あくまでClaude Codeを使ってアプリのデプロイを行うところまで扱っています。
既にClaudeCodeを使って開発を進めているエンジニアにとっても有用なノウハウが得られるでしょう。
個人的には
ClaudeCodeをチーム開発に組み込みたいエンジニア
使ってみたがVibe Codingが中心で自己流の使い方に留まっていると感じている人
にもおすすめしたい一冊です。
本書を読む前に知っておきたい前提知識
本書を最大限活かすには、Claude Codeという新しいAI開発支援ツールの特徴と、周辺技術の基本を押さえておくことが大切です。
特にAIエージェントの概念やMCPの役割を理解しておくと、書籍の実践がいかにパワフルなものか捉えやすくなるでしょう。
本章はその土台となる知識を整理し、読者の皆様が迷わず学びを深められる状態を整える一助になれば幸いです。
Claude Codeとは
Claude Codeは、Anthropicが提供する開発者向けCLIツールで、ターミナル上でAIに指示しながらソースコード生成や修正を行える点が特徴です。
コード作成のみならずデバッグ、テスト生成、デプロイまで、従来のチャット型AIより開発フローに直結した操作も可能です。
一連の作業をAIと並走できる点は大きな魅力と言えます。
AI技術領域でおさえておきたい重要概念「MCP」「AIエージェント」
MCP(Model Context Protocol)は、AIが外部のツールやデータに安全かつ標準的な方法でアクセスするための共通プロトコルです。
AIに“USBポート”を与えるような役割を持ちます。これによりAIに持たせられるコンテキスト(指示の背景や文脈・前後関係)の幅が一気に広がりました。本書では実際にMCPサーバへ接続してアプリを作成する実践例も紹介されています。
またAIエージェントは、特定の役割を持ち自律的に作業を進めるAIのことを指します。
Claude Codeでもサブエージェントを活用することで、何人ものエンジニアの稼働をClaude Codeに肩代わりしてもらうかのようにタスク分割や並行処理が可能です。上手に使いこなすことができれば、かつては膨大な工数のかかった作業を短縮し、開発者の負担を軽くすることもできるでしょう。
AI駆動開発が注目される理由
AIが開発工程に深く入り込むことで、作業スピードの向上だけでなく、思考の補助や品質改善まで担える点が注目される理由の一つではないかと考えます。
本書の第3章や4章でも、アプリの要件定義からAIと一緒に作成していきます。設計・実装・テストといった工程を連続的に支援できる点は、従来の「部分的なAI活用」と大きく異なります。プロンプトやコンテキストの工夫次第でAIと共有する開発方針を調整でき、手戻りを減らしながら成果物の精度を高めることもできるでしょう。
忙しいエンジニアほど効果を実感できる領域と考えると、本書で紹介されるワークフローの価値がより明確になります。
『Claude CodeによるAI駆動開発入門』から得られる実践的なスキルと学び
この章では、本書から得られる実践的なスキルを紹介します。読後すぐにAI開発へ挑戦しやすい内容ばかりです。
Claude Codeの基本コマンドからパーミッションの設定まで網羅
基本コマンドの理解が作業効率を左右するのはどの技術を扱う場合も共通かもしれませんが、本書でもClaude Codeでぜひ押さえておくべきコマンドが確認できます。
ClaudeCodeが出始めたばかりの頃は「意図せずファイルを削除されてしまった」などの声も聞こえましたが、安全に開発を進めるためのパーミッション設定の仕方や考え方も学べます。
初期セットアップから CLAUDE.md を使いなこなすためのファイルの@インポート、動作モードの選択や拡張思考モードの扱いまで丁寧に解説しています。AIに任せる範囲を明確にしながら開発を進めるコツがつかめ、無駄な試行錯誤を減らせます。
MCPやサブエージェントを活かした実践知が身につく
ClaudeCodeの中核であるサブエージェントの活用方法やMCP(Model Context Protocol)の活かし方も本書を通じて理解できます。
本書の第3章に詳しいですが、最新ドキュメントを参照できる Context7 をMCP経由で組み込む設定は本実践に限らず大きな効果を発揮する内容と言えます。AIが古い知識に引きずられず、常に最新仕様を前提にコード生成や設計判断ができるため、開発の精度とスピードが一段上がることが期待できます。
加えて第4章では、専門家役を担うサブエージェントの併用や、複数のサブエージェント達に並行処理を上手に分担させるノウハウやコツなども身につけられます。これらを応用すれば、大規模システムでもAIを中心に据えた効率的な開発が実現し、実務への適用範囲が大きく広がります。
実装サンプルが豊富で現場に持ち帰りやすい
本書の2章〜4章では、5分で作るWebアプリや30分で構築するチャットボットなど、実装を伴う実践例が多く掲載されています。
実装といってもコーディングをするのはAIですから、「5分・30分だなんて大げさでは?」と思われる人がいるかもしれませんが、簡単なアプリは本当にこれくらいの時間で作れてしまいます。
騙されたと思って手を動かしてみて欲しいです。そのままプロトタイプ開発へ応用できる場合もあるでしょう。
Claude Codeでつまずきがちなポイントと本書が救ってくれた点
この章では、個人的に「ここが役に立つ」と強く感じた点をまとめます。
ClaudeCodeで開発を進めるとぶつかりがちな課題と、その解決のヒントが随所に紹介されています。
著者の開発経験からうまくいかなかった事例も含めて紹介されており、既に一定Claude Codeを使いこなしているエンジニアにとっても共感できる内容が多いかもしれません。
思った通りの出力が出ないときの修正ポイントがわかる
AI駆動開発においてもエラーが発生したり、意図通りに動かなかったり・・・という場面があるのは従来の開発と変わりません。「AIに意図が伝わらない」「成果物が想定と違う」ということもあるでしょう。
本書では、UIのデバッグやCI上で発生したエラーの解決手順まで具体的に、プロンプト例が惜しみなく実例付きで掲載されており、非常に参考になりました。つい「自分で解決しなくては」という思考になりがちですが、意外にAIに任せてしまっても解決できるエラーが多く「こんな指示の仕方もありなのか」と目から鱗でした。ClaudeCodeと対話しながら開発を進めるときの迷いが減り、改善サイクルが回しやすくなると感じました。
API利用上限問題とコスト意識の持ち方がわかる
API利用上限はClaudeCode活用の現場でよく挙がる悩みの一つでしょう。
本書の第1章でCluade Codeの料金体系についてまとめられ、プロジェクトの規模感や用途によって適切なプランの選び方や判断目安について共有されています。
また、AIに渡す情報が大きすぎると精度が落ちやすくなるLLMならでは特徴をふまえたうえで、出力精度を上げながら無駄なトークン消費を抑えるための工夫も紹介されています。
単に便利なAIツールではなく、継続活用するためのリアルな運用視点が得られます。効率化とコスト管理の両立を考える人にとって価値ある内容です。
セキュリティ要件で導入を渋られる現場に向けた説明材料が揃えられる
AIツール導入でよく発生するのが「セキュリティ面が不安」という声です。
本書の第5章「セキュリティと応用的な活用」ではClaudeCodeのセキュリティ設計やデータの扱いが整理されており、現場への提案時に説明しやすい情報がまとまっています。たとえば、コンテナ実行で外部環境と分離できる点なども安全性を示す材料になるでしょう。
また、AIが業務に深く入り込めば入り込むほど気をつけておきたいのがプロンプトインジェクション対策です。本書でもClaude Codeではどのような考慮がされているかに触れられており、開発者側も今一度立ち止まって確認したいポイントが網羅されています。
最新の情報は常に確認する必要がありますが、セキュリティ懸念によるClaudeCode導入ストップを回避しやすくなる説明材料がまとめられているのは有り難いポイントでした。
まとめ — ClaudeCodeによるAI駆動開発を加速させよう
『Claude CodeによるAI駆動開発入門』は、ClaudeCodeとAIを軸にした新しい開発スタイルを素早く体験できる実践書です。ClaudeCodeを使ったAI駆動開発を「概念」ではなく「体験」「手順」として身につけられます。第2章〜第4章では、ぜひ手を動かしてアプリを作成してみることをおすすめします。AIネイティブ世代のジュニアエンジニア育成にも効果を発揮する一冊となりそうです。
AIを強力な協働パートナーにして、開発を加速させていきましょう!


